断熱等級7の住まいです。冬期は数カ月のあいだほとんど暖房を使わずに過ごせる一方、暮らしは屋外と切り離されてしまいます。そこで室内でありながら外を感じる場所として「ソラリウム」を計画しました。太陽の動きに応じて光と熱を室内へ導き、季節や時刻とともに表情を変える居場所となっています。
ソラリウムの家
Data
- 竣工年
- 2024
- 主要用途
- 住宅
- 工事種別
- 新築
- 構造・規模
- 木造・2階建て
- 敷地面積
- 215.45㎡
- 建築面積
- 83.09㎡
- 延床面積
- 149.66㎡
- UA値
- 0.26
- 断熱等級
- 7(地域区分6)
- C値・気密
- 0.15(中間)cm²/m²
- 担当
- 鹿内健+渡辺裕貴
- 照明設計
- ソノベデザインオフィス
- 断熱施工・性能計算
- Kizuki 小泉木材
- 施工
- Kizuki 小泉木材
- 写真
- ©Yasu Kojima
- 動画
- R1996株式会社






外を感じる場所としての
「ソラリウム」
新興住宅地の中古住宅に十年以上住まわれていた施主は、ご実家で高気密・高断熱住宅の快適さを体感され、自邸の建て替えでは断熱等級7を希望されていました。一方で屋外空間については、庭で年に1〜2回ほどBBQをする程度で、手入れに時間ばかりを取られていたこともあり、積極的な屋外の活用は求めていませんでした。
断熱等級7の住まいは、冬期の数カ月間ほとんど暖房を使わずに暖かさを保ちます。ただしその快適さは、屋外と切り離されることと引き換えでもあります。屋外空間の魅力は、日常の中にいつもと少し違う時間を招き入れられることにあると考えています。そこで室内でありながら外を感じる場所として、「ソラリウム」を計画しました。
台形の平面と、光の入り方
ソラリウムは庭側に台形(南側6.3m、北側2.7m)で計画し、天井高さは4.9mとしています。玄関やLDKは、このソラリウムを取り囲むように内側へ配置しました。太陽の動きに応じて、ソラリウムが光と熱を室内へ導きます。
光を返す左官壁
台形平面によって斜めに配置された壁は、職人の手仕事による左官仕上げとしています。壁が光を反射して室内を明るく照らし、わずかにつけた凹凸が、一瞬だけ光から影へと移り変わる表情をつくりだします。
視界いっぱいの外
ソラリウムのもっとも狭い部分には、作り付けのソファを設けました。腰を下ろすと視界いっぱいに外が広がり、室内にいながら外にいるような感覚になります。週末にサンドイッチをつくり、ソラリウムで食事をしながら寝落ちするのが至福の時間だと、施主は話されていました。