商店街に面した既存施設の1・2階を改修した、奈良の創業支援施設。「持続性」をテーマに、地域の蓄積を活かす設計としました。既存の木材フレームやタイルカーペットを再利用し、あるものを育てる思想を空間で体現しました。


奈良市創業支援施設 BONCHI
Data
- 竣工年
- 2020
- 主要用途
- 本屋・カフェ・物販・コワーキングスペース・オフィス
- 工事種別
- リノベーション
- 構造・規模
- 鉄骨造・地下1階地上4階建
- 延床面積
- 1331.44㎡
- 担当
- 鹿内健+小野寺理江
- 共同設計
- ain 齋藤正幸
- 事業主
- 奈良市・一般社団法人TOMOSU
- 運営
- 一般社団法人TOMOSU
- 施工
- ナカハラ
- 写真
- 鳥村鋼一/鳥村鋼一写真事務所
Media
- BONCHI
- 公式サイト
Award
- グッドデザイン賞
- グッドデザイン賞 2020






あるものを活かし、育てる創業支援施設
レジリエンス(しなやかな回復力)を備えた起業家を育てる、持続型の創業支援施設です。地域の人々が利用する主要な商店街に面した、地下1階・地上4階建ての既存施設。その1・2階を改修し、奈良という地域における創業支援のあり方を考えるプロジェクトです。これまでとは異なる支援を目指して「持続性」をテーマに掲げ、奈良が積み重ねてきた蓄積のなかにある可能性を引き出すことで、新しい創業支援を行おうと考えました。
そのビジョンを建築空間でも体現するため、「すでに持っている素質を見出し、育てる」という取り組みを実践しています。既存施設で使われていた木材フレームは壁面や什器に再利用し、床のタイルカーペットは細かく切断したうえで、治具を用いて壁面に模様を描きました。一見ゴミと思われるものも、少し手を加えることで、新たな魅力の発見につながります。そうして奈良に眠る魅力を掘り起こす、新しい起業家が育つ場になればと願っています。